気と重力のはなし

こんにちは、北見尚之です。

先日、沖縄伝統空手の師範が武道の「気」とは重力である、と明言されていましたが、その時はそんな馬鹿な、と思っただけで聞き流してしまいました。重力とは引力と遠心力の合成力であって、不思議なものでもなんでもないはずです。対して「気」はその存在も証明されていない未知の分野のはずです。

ところが、そのわかっているつもりだった重力が、実はなぜ存在するのかさえ解明されていない不思議な働きだと知りました。
重力が存在するのは物質に質量があるからだとされていますが、重力が働くのはヒッグス粒子とよばれる粒子が存在するからだとされています。ではどうしてそんな粒子があるのかといえば、わかっていません。したがって重力がどのような働きをするのかはある程度分かっていますが、なぜ存在するのかはわからないのです。

さらに付け加えるなら、その重力の働きも完全には解明されていない。一例を挙げれば、星は、銀河の中心を軸に軌道に沿って高速で回っていますが、じつは銀河の重力は、これらの星を引きつけておくには十分な引力をもたず、現在の物理学上では、星は銀河から逸脱してしまうという計算になるらしいのです。

しかし、実際にはそんなことにはならない。つまり銀河系を維持するためには現在でも発見されていない引力の発生源があるということです。天文学者たちは、この発生源をダークマターと名付けました。

ですが、ダークマターが何からできているのかはわかっていません。わかっていることは、ダークマターはなんらかの重力場を形成すること、それ自体は現在の科学力では観測不可能であること、宇宙を構成する要素の85パーセントがダークマターであること。

では、そのダークマターは本当に存在するのか、わかっていないのなら存在すら証明できないのではないか、ということですが、その存在は確かなようです。なぜなら質量のない空間でも重力が発生している空間が宇宙に存在していることが分かっているからです。つまりそこには万有引力の法則では説明のつかない力(ダークマター)が働いているということです。

ということは、宇宙はすくなくとも85%は未知の世界だということです。不思議な空間と重力の働きに思いを馳せる1日でした。

北見尚之